米Googleは10月16日 (現地時間)、ガジェットを使ったGoogleページのカスタマイズ・サービス「iGoogle」の米国ユーザー向けサービスをアップデートした。ガジェットがiGoogleのガジェットスペース全体に展開する「Canvas View」が新たに追加された。
iGoogleでは、小さなガジェットをタイルのように並べて、1カ所から様々な情報やサービスにアクセスできる。ただし、個々のガジェットの情報量には制限がある。例えばGoogle Calendarのガジェットでは、小さな月間カレンダーが表示されるのみで、スケジュールやイベントなどを確認するためには新規ウインドウでGoogle Calendarを開く必要があった。
Canvas Viewに対応するGoogle Calendarガジェットでは、ワンクリックでガジェットスペース全体にカレンダーが広がり、月間カレンダー内にスケジュールが書き込まれた状態で表示される。週間カレンダーやアジェンダへの切り替えも可能で、通常のGoogle Calendarに近い形でスケジュールなどを確認できる。Google ReaderのCanvas Viewガジェットでは、タイトルだけではなく、要約を含めてRSS配信された記事を確認可能。GoComicというコミックガジェットではガジェット内にコミックストリップ全体が表示される。このようにiGoogleユーザーは、Canvas Viewを通じて通常のWebページ版に匹敵するような情報に、iGoogleガジェットでアクセスできる。
iGoogleエンジニアのJake Quist氏は「Canvas Viewによって開発者は、よりリッチなコンテンツやゲーム、ユーザーインターフェイスをiGoogleで提供できるようになり、ビジネス機会も広がる」と説明する。Canvas Viewによって、iGoogleはポータルからプラットフォームに、より近づくことになりそうだ。
Canvas View提供に伴い、従来まで画面上部に配置されていたタブが左側に移された。現時点でCanvas Viewに対応するガジェットはGoogleの各種サービスのほか、Wall Street Journal、NYTimes.com、TVGuide.comなど16個。なお米国以外のユーザーについても「まもなく提供開始する」という。