フィンランドNokiaは16日(現地時間)、2008年第3四半期(7月-9月期)の業績を発表した。同四半期の売上高は122億3700万ユーロ(約1兆6642億円)で、前年同期から5%マイナスとなった。純利益は10億900万ユーロ(約1372億円)、これも前年同期から約30%減少した。
売上高のうち、端末とサービス分野は86億500万ユーロ(約1兆1702億円)、地図データのNAVTEQは1億5600万ユーロ(約212億円)、ネットワーク機器のNokia Siemens Networksは35億300万ユーロ(約4764億円)となった。端末とサービス分野のうち、サービス・ソフトウェアの売上高は1億1500万ユーロ(約156億円)だった。端末とサービス分野は前年同期比7%減、Nokia Siemens Networksは同5%減となる。営業利益は14億6900万ユーロ(約1997億円)で、前年同期比21%減となった。NAVTEQは8000万ユーロ(約108億円)の営業損失をもたらしている。
同四半期の自社携帯電話の予想出荷台数は1億1780万台。これは、前年同期比5%増、前四半期(2008年第2四半期)比3%減となる。業界全体では、前年同期比8%増の3億1000万台と予想しており、自社シェアを38%としている。これは、前四半期の40%から2ポイント、前年同期の39%から1ポイントの低下となる。
Nokiaが"コンバージド"と称しているスマートフォン分野では、業界全体の予想出荷台数が4420万台で、前年同期の3170万台から増加した。このうち、Nokiaの端末は1550万台、これは前年同期の1600万台から減少となる。
同期の平均販売価格(ASP)は72ユーロ(約9792円)。これも、前四半期の74ユーロ(約10064円)、前年同期の82ユーロ(約1万1152円)から下がった。
NokiaのCEO、Olli-Pekka Kallasvuo氏は、「Nokiaの規模、ブランド、製品ポートフォリオ、低コスト構造により、この状況を乗り切ることができる」とコメントしている。Nokiaでは第4四半期、シェアは同レベル、または増加する予想している。
Nokiaは9月5日、第3四半期のシェア予測を下方修正していた。その際、Nokiaは過度の価格競争から距離を置くこと、ミッドレンジ機種の出足が遅れていること、新興市場を含め競争が激化していることなどを理由に挙げていた。
今回、シェアが低下したのは中東アフリカ、中国、北米、欧州で、アジア太平洋では横ばい、ラテンアメリカではシェアを伸ばしたという。
今後の見通しについては、2008年通年の携帯電話の出荷台数を12億6000万台と予想している。2007年のNokiaの予想出荷台数は11億4000万台だった。