IT技術における環境への取り組みとして「グリーンIT」が注目を集めている。Intelは、IT業界の団体である「The Green Grid」に参加しているほか、Googleとともに「Climate Savers Computing Initiative(CSCI)」を立ち上げるなど、1企業にとどまらない活動を行ってきた。その同社の日本法人であるインテルに、ビジネスのIT化に伴う企業で使用されるPCやサーバの台数増加はどうすべきか、個人ではどのような取り組みを行うべきか話を聞いた。
グリーン化への2つのアプローチ
同社が考えるグリーンITには2つのアプローチがあるという。1つは「ITによるグリーン化」、そしてもう1つが「エレクトロニクスそのものの低消費電力化」である。
1つ目の"ITによるグリーン化"というものは、主にビジネスのIT化によって、例えば銀行業務では、紙を電子化したり、ネットワークを活用したオンラインバンキングによる移動によって排出されるCO2の削減などを実現することであり、これにより生産性やエネルギー効率の向上を図り、従来よりも環境への負荷を低減するというものである。
一方の"エレクトロニクスそのものの低消費電力化"というのは、製造業である同社らしい取り組みであり、製造時に発生するCO2をいかに削減するか、といいたものが主である。
ただし、それだけでは十分ではなく、「PCやサーバのライフサイクルを考えると、ユーザーが使用して発生させるCO2の方が製造時に発生するCO2に比べ多くなってしまう」(インテル マーケティング本部パートナー・マーケティング部 マネージャー 村田義雄氏)であり、そうなると1社だけの取り組みだけでは不十分で、業界ひいてはエンドユーザーまで含めて一緒になってグリーン化を進める必要があるという。