米Micron Technologyは10月9日 (現地時間)、メモリー事業のリストラ計画を発表した。アイダホ州ボイジーのNANDフラッシュメモリーの製造ラインを閉鎖し、今後2年間で全体の約15%の人員を削減する。
ボイジーの製造施設では、米IntelとのジョイントベンチャーであるIM Flash TechnologiesのNANDフラッシュメモリー製品を製造している。Micronによると、顧客の需要低下と過剰供給により、NANDフラッシュの価格が製造コストを下回る厳しい状態が続いている。そのためボイジー工場の200mmウエハの製造ラインからの供給を停止し、より生産効率の高い300mmウエハの製造ラインに注力する。これにより月に200mmウエハ35,000枚の減産になる。
「キャッシュフローやバランスシート上でMicronは競合他社よりも安定した状態を保っているが、業界全体に影響を及ぼす今日の困難な世界市況からは我々も逃れられない」とMicronのSteve Appleton会長兼CEO。製造停止と人員削減は企業の競争力を維持するための決断だったとしている。今回発表されたリストラにかかる費用は約6000万ドルになる見通しだ。
Micronの2008年度第4四半期 (6 - 8月) 決算は、前年同期から横ばい水準の売上高14億5000万ドルを維持したものの、メモリー半導体価格の下落が響き、純損失が前年同期の1億5800万ドルから3億4400万ドルに拡大した。