Texas Instruments(TI)は10月6日、浮動小数点汎用DSP「TMS320C6745」「TMS320C6747」ならびに浮動小数点アプリケーションプロセッサ「OMAP-L137」の3製品を発表した。すでに受注を開始しており、100個受注時の単価は10.41ドルからとなっている。また、OMAPならびにC6747については浮動小数点スターターキットの提供を行っている。こちらの価格は5万2,290円。
3製品ともに、同社のDSPコア「C674x」をベースとし、浮動小数点特有の利点を持ちながら、固定小数点デバイス特有の低消費電力、低コストのペリフェラルを組み合わせることで、従来の浮動小数点プロセッサと比較して、ポータビリティ、接続性、コスト効率で優れているといる。そのため、C6745およびC6747では、前世代の浮動小数点汎用DSPと比較し、スタンバイ時で半分、全体で1/3程度に消費電力を抑えることに成功している。
C6745は、300MHzで動作するDSPで、システム制御用の複数のシリアルポートと、最大16個のシリアライザおよびFIFOバッファがついた複数チャネル・オーディオ・シリアルボード(McASP)を搭載している。また、NAND/NOR型フラッシュメモリ向けの8ビット外部非同期メモリインタフェース(EMIFA)とSDRAM向け16ビット高速同期外部メモリインタフェース(EMIFB)の2つの外部メモリインタフェースを搭載している。
C6747は、C6745の機能すべてに加え、128KBのオンチップRAMを搭載しているほか、LCDコントローラが搭載されている。また、EMIFAおよびEMIFBはそれぞれ16ビットおよび32ビットにアップグレードすることが可能となっている。
OMAP-L137は、C674xとARM9を搭載しており、それぞれ最大300MHzで駆動させることが可能である。これにより、開発者は非リアルタイムタスクの負荷を開放しつつ、リアルタイムプロセッシング中心のコンピューテーション向けの浮動小数点をサポートすることが可能となる。
同社では、いずれの製品も、USB 2.0/1.1、10/100イーサネットMACおよびMMC/SDインタフェースなどのペリフェラルを含んでいることから、高いデータ転送やネットワーク/インターネットアクセス向けの接続に要求される幅広いアプリケーションに応用することが可能だとしている。