The YUI development communityは1日(米国時間)、YUI (Yahoo! User Interface Library)の最新版となるYUI 2.6.0を公開した。YUIはYahoo!で開発されたAjax JavaScriptフレームワーク。さまざまなUIコンポーネントが用意されており、対応ブラウザチェックも実施されているためクロスブラウザ開発に活用できる。
YUI 2.6.0は以前のバージョンと比較して450を超える問題が修正されているほか、機能拡張や最適化も実施されている。これまでベータ扱いだった8つのコンポーネント(Cookie、DataSource、Resize、YUI Loader、DataTable、Layout Manager、Rich Text Editor、Profiler)が正式コンポーネントに格上げされ、さらに新しいコンポーネントとしてCarousel ControlおよびPaginator Controlが追加されている。
Carousel Controlは回転式スライドパネル。複数のオブジェクトを特定の個数ごとに表示される場合に使う。Paginator Controlは複数のコンテンツをページとして表示させる場合に活用できるコンポーネントだ。
それ以外でもオーバーホールされて機能が強化されたTreeViewやアクセサビリティが向上したCalendar、アンドゥ/リドゥ機能が追加されたRich Text Editor、iFrameなどで問題が発生していたDrag & Dropの改善など全体に渡って改善が実施されている。
多くの改善が実施されているため、YUI 2.5.xなどを採用している場合にはYUI 2.6.0へのアップグレードを検討するといいだろう。大幅なオーバーホールが実施されるYUI 3.0はYUI 2系とは互換性がなくなる。しかしYUI 3は互換性は性能の面でさらなる向上が見込めるため、YUIを採用している場合には3の登場後に移行することも含めて開発計画を立案しておくとよさそうだ。