フィンランドNokiaは29日(現地時間)、法人向けに提供しているモバイル電子メール事業について、自社サービスの開発・提供を停止し、提携戦略へと変更することを発表した。同時に、VPNなどのセキュリティアプライアンス事業も売却検討に入ったとしている。
Nokiaは法人向けのモバイル電子メールサービスを、2006年に買収したIntellisyncの技術を中心に開発しているが、この方針を大きく転換。これまで続けてきた自社開発戦略をやめ、提携によるサービス提供を模索するようだ。提携先としては、米Microsoft、米IBM、米Cisco Systemsらの名前が挙げられている。
これに伴い、これまでの法人向けモバイル電子メールサービス部門は今後、コンシューマ向けのプッシュ電子メールサービスに移行し、コンシューマ分野を開拓するという。
Nokiaのモバイル電子サービスは、カナダResearch In Motion(RIM)らと競合関係にある。今月には、Nokia製スマートフォンでMicrosoftの「Exchange Server」をサポートすることを発表し、同社との提携を拡大している。
さらに今回の発表に併せてNokiaは、VPNなどセキュリティアプライアンス事業の売却を検討していることも明らかにしている。