ルネサス テクノロジは25日、同社がドイツに保有する前工程工場「Renesas Semiconductor Europe(Landshut)(RSEL) 」について、半導体受託生産を専門とする独Silicon Foundry Holding(SFH)に売却することを検討していることを明らかにした。現在、両社は交渉の最中であり、年内に最終的な決定・合意に至る見込みとしている。

RSELは、200mmウェハ対応の工場で、主に0.35μm、0.18μmプロセスによるICカード向けセキュリティマイコンなどのウェハ処理を行っている。しかし、より微細なプロセスによる製品への要求が増えており、RSELではそのような要求に応えられず、生産量が減少傾向にあったという。

交渉を行っているSFHは、RSELのマネージャにより設立された半導体受託生産サービス会社で、2008年7月に設立された。

なお、同交渉に対し、ルネサスの会長&CEOの伊藤達氏は、「RSELの将来のためにあらゆる選択肢を検討した結果、アナログ・ミクスドシグナルに特化し、地元市場に向け少量でも生産するSFHのビジネス計画が、RSELの運営を続けるための前向きな解決策になると考えている」とコメントしている。