米Googleは9月24日(現地時間)、同社の設立10周年をきっかけとした新プロジェクト「Project 10^100 (10 to the 100th)」を発表した。多くの人々を助け、世界を変えるようなアイディアを幅広く募集する。優秀なアイディアを実現するための基金として1000万ドルを用意している。
過去10年の間、Googleのアイディアの多くは人々を手助けするという観点からスタートした。例えば「Google News」は9/11をきっかけに、ニュースを効率的にアグリゲートする仕組みが必要であるという考えから生まれた。GoogleのWebブラウザ「Chrome」は、リッチWebアプリケーションのためのブラウザを求める声に応えた製品だ。だれもが日々の生活の中で問題や不満を感じており、アイディアのきっかけはどこにでもある。これは企業や教育機関などに限らず、あらゆる人からすばらしいソリューションのアイディアがもたらされることを意味する。それを実現に結びつけるのがProject 10^100だ。コミュニティ、オポチューニティ、エネルギー、環境、ヘルス、教育、シェルター、その他など8カテゴリーが用意されているが、これらはアイディアを限定するものではなく、Googleは制限にしばられない自由な提案を求めている。
締め切りは10月20日。申し込み方法は同プロジェクトのサイトの提出ページで、アイディアの内容、解決する問題、成果の見通しなどをフォームに書き込む。またサポート資料として最長30秒のYouTubeビデオを提出できる。最初の審査はGoogleのスタッフが行い、2009年1月27日に上位100のアイディアが発表される。さらに一般の意見も取り入れて20のセミファイナリストが選ばれ、最終的にアドバイザリーボードが基金を提供する5つのアイディアを決定する。ファイナリストの発表は2月前半になる見通しだという。審査では「何人ぐらいの規模に影響するか?」「早急な対策が必要な問題か? 影響力は?」「1-2年内に実現できるか?」「シンプルかつ効率的なアイディアか?」「影響力が及ぶ期間の長さは?」などの点を考慮するという。実現可能な範囲で、より多くの人に影響を及ぼすアイディアが高く評価されることになる。