今回は、世界的に有名な写真共有サービス『Flickr』を紹介します。日本語に正式対応していないことから日本人での利用者数は限られているものの、とても知名度が高いので名前は聞いたことがあるという方は多いでしょう。現在は米Yahoo!によって管理されていますが、日本のYahoo! JAPAN IDでは利用できません。利用には、米Yahoo!のIDが必要です。
Flickrは、アップロードした写真をオンラインで整理して管理したり、他のユーザーと共有したりできるWebサービスです。無料アカウントの場合、毎月アップロードできる容量が100MBまでですが、総容量の制限はありません。簡単な編集もWebベースで行なうことができ、公開するファイルで背景に移り込んでしまった人物の顔や車のナンバーなどを隠したい場合にも便利です。アップロードした写真には名前や詳細テキストを入力できるほか、自由にタグを追加できます。撮影場所や被写体の種類など情報を入力することで、写真が分類され検索が容易になります。
Organizeという機能を使うことで、複数の写真を一括して編集することもできます。撮影対象となった人物や日付ごとに一括してタグや公開範囲の設定が可能です。また、複数の写真をSetsと呼ばれる単位でアルバムのようにまとめることができます。
Flickrは、公開されているWeb APIを通して写真を検索する機能を提供しています。その知名度の高さから、欧米で展開されているサービスの多くがFlickrに対応しているため、Flickrに保存した写真を他のWebサービスと組み合わせて利用できます。
もちろん、独自のWebサービスに応用することも可能です。例えば、Flickrには写真の撮影場所を表す経緯度を設定することができるので、この情報をAPIから取得して地図サービスを組み合わせるといった方法が考えられます。以下は、「Microsoft Popfly」を使ってユーザー名から写真を取得したものです。
膨大な量の写真とタグから得られる情報を使って、写真から撮影地を当てたり、異なるユーザーから取得した複数の写真に共通するタグを当てたりするなど、Flickrと他の Webサービスを応用したゲームも考えられるでしょう。写真保存用のオンラインストレージというだけではなく、他のサービスと連携させた幅広い応用がFlickrの魅力です。