MasterCardは、インターネット利用者のオンラインショッピング習慣についての調査結果を発表した。これは日本、オーストラリア、中国、香港、インド、シンガポール、韓国、およびタイの合計4,157人を対象に実施されたもの。それによると、調査対象者のうち78%の女性がこれまでにオンラインショッピングの利用経験があり、過去3カ月間に6回以上利用した人のうち過半数の57%を女性が占めるという結果になった。
女性がよく購入するものは、1位が「洋服/アクセサリー」で62%、2位「書籍/美術品」(42%)、3位「化粧品」(39%)と続く。男性では「家電/デジタル家電製品」(49%)、「CD/DVD/VCD」(43%)、「書籍/美術品」(41%)となっている。
「衝動買いをしたことがある」と回答した女性は61%に上り、その理由として最も多かったのが「大幅な値引きや低価格」(75%)。オンライン限定商品だったため購買意欲を駆り立てられたと回答した人も49%に達している。「バーゲン」と「限定モノ」は販売業における最強の集客手段だが、オンラインの購買動向にもそれが顕著に表れていると言える。
一方で計画性を持った買い物を行う人も多く、購入前に商品について調べると回答した人は男性で85%、女性で82%となっている。一応しっかり調べて安いことを実感した上で衝動買いに走る、ということなのだろうか。情報源としては男女とも「インターネット」「企業/ショップのウェブサイト」が多く、「クチコミ」については女性(51%)のほうが男性(44%)よりも重視する傾向がやや強いようだ。
また、女性の利用者がオンラインショッピングで重視するのは「お値打ち感」(89%)、安全な支払いシステム(88%)、手軽な支払い方法(88%)に続き、カスタマーサービスのクオリティ(82%)、特典(82%)が挙げられた。男性も同様だが、女性よりはカスタマーサービスや特典を重視しない傾向が見られた。
女性の利用者が非常に積極的なように受け取れる結果だが、実際にはこの調査で女性全体のうち66%が「支払いの安全の懸念」から過去3ヵ月以内には利用していないと回答している。「オンラインショッピングのセキュリティに不安を感じている」と回答した人は男女とも約3割。また、オンラインショッピングの具体的な改善点については「支払いシステムのセキュリティ強化」(74%)が最も多く希望されている。
同社では、アジア/太平洋地域におけるオンラインショッピング人口は2010年までに8億1,940万人に達すると予測。その中でも、女性が重要な存在になっているとしている。