米Oracleは9月18日(現地時間)、同社会計年度で2009年第1四半期(6-8月期)決算を発表した。同四半期の売上は53億3100万ドルで前年同期比18%の上昇、GAAPベースの純利益は10億7700万ドルで28%の大幅アップとなった。好調な決算を牽引したのが前年比20%強の伸びを見せたソフトウェアのライセンス収入で、新規のライセンス販売だけで14%の伸びとなっている。アプリケーション製品が比較的軟調に推移する一方で、データベースの大きな伸びが業績全体を牽引した。

同社CEOのLarry Ellison氏は「最新のGartnerの調査レポートによれば、Oracleのデータベース市場でのシェアは再び躍進に転じている。2007年における市場シェアは49%で、IBM、Microsoft、Teradata、Sybaseという後に続く4ベンダーのシェアを合わせた数字よりも大きい」とデータベース分野での躍進を強調する。

一方で同社社長のCharles Phillips氏は「より多くのOracle DBユーザーがコンピュータ環境の最新化にFusion Middlewareをベースにした統合スイートを購入している。これとアプリケーションを組み合わせたOracleの製品ラインはエンタープライズ向けソフトウェア業界で最も広大なものであり、これがわれわれに他より秀でて幅広いソリューションを提供することを可能にしている」と、Oracle製品全体への波及効果を指摘した。

現在のOracleの成長の源泉はアプリケーションとミドルウェア、そしてそれらを組み合わせた統合ソリューションのラインナップだ。これら製品の売上が伸びることでデータベースの販売も大幅に促進されるという好循環が生み出されており、Oracle躍進の原動力となっている。

なお、Oracleは来週9月21日(米国時間)より米カリフォルニア州サンフランシスコでOracle OpenWorld San Francisco 2008を開催する。同カンファレンスでは最新の成果に関する多くのアナウンスが予定されている。