米IBMがLotus NotesのWebホスティングバージョンの提供を計画していると、米eWeekが9月18日(現地時間)付けの記事で報じている。同記事によれば、ターゲットとする企業ユーザーの規模は従業員数が1000人から1万人程度、料金は単位ユーザーあたりの月額ベースで8ドルから18ドル程度になるという。先行するライバルのMicrosoftが手がけるExchange Onlineに対抗するものとなる。SaaSベースのコラボレーション製品には他のベンダーも多数参戦しており、企業ユーザー獲得をめぐる新たな戦いの火ぶたが切られようとしている。
これは、現在米ニューヨークで開催されているInterop New Yorkで、IBMのLotus Software / WebSphere Portal部門ジェネラルマネージャのBob Picciano氏がキーノートスピーチ後のインタビューでeWeekに明らかにしたもの。Picciano氏は詳細については触れなかったものの「小規模でも大規模でも、企業にとって非常に魅力的な価格付けとなっている」とコメントした。IBMは1週間以内にも詳細を正式発表する予定だという。
IBMは現在、LotusスイートにWeb 2.0技術を積極的に取り込んでおり、今回のNotes for SaaSもそうした取り組みの一環だとみられる。これまでDominoやNotesのインストール版とライセンス販売が中心だったLotus Notesの世界で、既存ユーザーのアップデートだけでなく、新たなユーザー層を開拓するための大きなチャンスとなる可能性がある。