米アドビ システムズは現地時間10日、オランダ・アムステルダムで開かれた国際放送見本市「IBC 2008」において、米のテレビサービスプロバイダであるOpenTV社のミドルウェアに「Adobe Flash Lite」を統合することで合意したと発表した。Adobe Flashをサポートした「OpenTV Core2ミドルウェア」の日本での発売は、2009年後半を予定している。
今回の統合により、OpenTV社製品の標準HTML環境が補完され、より高度なWebブラウジングと表現力豊かなアプリケーションやユーザーインタフェイスの開発の強化が可能になる。また、OpenTVのミドルウェアを拡張し、Adobe Flash技術をサポートすることにより、新しいプラットフォームの優位性を生み出すことにもなる。さまざまなWebテクノロジーを組み合わせ、短期間で新規サービスの開発を行うほか、タイミングが重要となる広告向けのアプリケーション開発や、優れたテレビ用アプリケーションの迅速な開発ができるようになる。
また、米アドビ システムズが2008年5月に発表した「Open Screen Project」にOpenTV社が参加することも発表された。同プロジェクトは、Adobe Flash技術とAdobe AIRを活用してパソコン、テレビ、携帯端末において統一の閲覧環境を提供することを目的としたもの。今後、アドビ システムズをはじめとするプロジェクトメンバーとともに、優れたテレビ視聴体験の実現に向けて、テレビ用プロファイルとOpen Screenの用件を策定する予定とのことだ。