IBMとNECエレクトロニクスは11日、次世代半導体プロセス技術の開発を共同で行うことに合意し、契約を締結したことを発表した。これにより、NECエレクトロニクスは8社目のIBMの共同開発アライアンスパートナーとして32nmプロセス世代のCMOSプロセス技術の開発プロジェクトならびに将来の半導体技術に関する基礎研究に参加することとなる。
NECエレクトロニクスは、2005年11月より東芝と45nmプロセスのCMOSプロセス技術の共同開発に合意、2007年11月には同合意を32nmプロセスまで延長するといった取り組みを行ってきた。
今回のIBMとの提携により、IBMならびに東芝のほか、Charterd Semiconductor Manufacturing、Samsung Electronics、Freescale Semiconductor、Infineon Technologies、STMicroelectronicsらが行ってきたプロジェクトに参加することとなり、共通プロセスプラットフォームの開発に携わることとなる。NECエレクトロニクスでは、これにより、SoCの開発ならびに設計力を強化していくとしている。
同提携に際し、NECエレクトロニクスの中島俊雄氏は「従来の東芝との共同開発に加え、IBMとの共同開発に直接参加することにより、世界の有力な半導体メーカーと共通的なプロセスプラットフォームを開発し、そのプラットフォーム上で、自社の付加価値を加えたLSIを製品化していく」としている。
なお、共同開発は、米ニューヨーク州イースト・フィッシュキルにあるIBMの300mmウェーハ対応Fabならびに同州アルバニーにあるニューヨーク州立大学アルバニー校なのスケール科学工学カレッジ「College of Nanoscale Science and Engineering(CNSE)」の「Albany NanoTech」にて行われる。