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Google, Gmail engineer, Jon Perlow氏は5日(米国時間)、ブログにおいてGmailのIE6対応が改善されたことを報告している。Googleは2007年10月末にGmailのリニューアルを実施した。いわゆるGmail 2.0と呼ばれるUIの改善や機能追加、パフォーマンス改善が実施されたGmailの登場だ。GmailはIE7およびFirefox 2を対象にして改善が取り組まれ、さらに後から対象ブラウザにFirefox 3とSafari 3も追加された。しかしこの段階でIE6は性能改善対応ブラウザになっていなかった。
IE6を使い続けているGmail 2.0ユーザにとって今回IE6向けに改善が実施されたことは朗報といえる。性能改善と安定性向上を目的としてGmail 2.0に導入された複雑なJavaScriptのコードはIE6ではうまく処理できなかったためだ。Gmailチームはこの数か月の間、MicrosoftのIEエンジニアとともに問題解決に取り組んできた。結果としてMicrosoftは性能改善に関与するIE6メモリ確保/開放JavaScriptエンジンバグを修正し、クリティカルアップデートとしてパッチの提供を開始した。
IE6における安定性を向上させる目的でGmailそのものにも手が加えられている。たとえばIE6を使っている場合はコンタクトポップアップのドロップシャドー描画が削除されたり、チャットモールの丸角描画が削除されている。これらはIE6で問題を引き起こしていたため、使われなくなることでIE6におけるGmailの動作が改善されることになる。IE6でGmailを活用している場合には、Microsoftが提供している最新のパッチを適用することを検討した方がいいだろう。
Net Applicationsの報告によれば2008年8月のブラウザシェアは72.15%をIE系が占めている。バージョン内訳をみても最大シェアを占めているのは46.79%でIE7、第2のシェアは25.17%でIE6となっている。IEのシェアそのものが緩やかに減少傾向にありさらにIE7とIE6のシェアが逆転したことでIE6は最大シェアブラウザではなくなったが、Firefox 2と3の合計でも19.25%とIE6のシェアに到達していない。IE6対応が進んだことはGmailにとってシェアの上でも有益だ。
IE6そのものは2001年に登場している。ほかのWebブラウザのリリースサイクルを考えるとかなり古いブラウザといえる。JavaScriptを活用した高性能なWebアプリケーションが普及している昨今では、IE6の提供する機能は現状にそわなくなってきている。特に理由がないのであればIE6からIE7へのアップグレードを検討した方がいいだろう。