英Sony Ericssonは4日(スウェーデン時間)、「Java Platform, Micro Edition(Java ME)」と「Adobe Flash Lite」とを結びつける技術「Project Capuchin」のソフトウェア開発キット(SDK)として「The Project Capuchin Software Developer Kit」をリリースした。同社の開発者向けWebサイトよりダウンロードできる。開発者は同SDKを利用して、Flash LiteとJava MEを初めて連携できるという。
Project Capuchinは、Sony Ericssonが今年4月に発表した開発プロジェクト。携帯電話の制御に使われるJava MEとFlash Liteを連携させ、同じアプリケーションで利用可能にするというもの。制御部分を結び付けることで、Flashのデザイン長所を活かした携帯電話用コンテンツを提供できるという。
このSDKは、APIセット、パッケージングツール、ドキュメント、チュートリアルなどを含むキット。開発者は同SDKを利用して、Sony Ericssonの携帯電話向けのコンテンツリッチなアプリケーションを開発できる。パッケージングツール「Swf2Jar 1.1」を利用して、既存のFlash LiteコンテンツをJava MEのプロファイルであるMIDletのjarファイルにパッケージできる。これにより、Flash Liteを表示層とし、Java MEをアプリケーションロジックとして利用できることから、両方の技術の長所を活用できると説明している。
Sony Ericssonは6月、Project Capuchinをサポートした携帯電話として「C905 Cyber-shot」を発表しており、開発者はSwf2Jar 1.1を利用してC905上でアプリケーションを検証できるという。Project Capuchinをサポートする端末は今後も増やしていく予定だ。
米Appleや米Googleなどの参入により、携帯電話のプラットフォーム競争が激しくなる中、同社はこれらの取り組みにより、自社端末で動くアプリケーションのUIをリッチにし、開発者の取り込みを狙う。同社はこのSDKリリースにより、Project Capuchinがフェイズ2に入ったと説明している。
The Project Capuchin Software Developer Kitは、同社の開発者向けサイトであるSony Ericsson Developer Worldから無料でダウンロードできる。