Google Vide for business - 企業内でビデオ共有を実現

WebアプリケーションやWebサービス、クラウドコンピューティングがコンシューマユーザにもたらす恩恵は大きい。Webアプリケーションを使わない日はないというほど、PCはインターネットに接続するための道具であり、インターネットを経由して情報にアクセスするためのツールになっている。

こうした状況が生み出したのは企業内で使うエンタープライズアプリケーションとユーザが使うコンシューマアプリケーションの逆転現象だ。企業内で閉じる必要がある企業システムは古くさくて使いにくいことも多い。これに比べて世界中で使われるWebアプリケーションやサービスは日々洗練される一方だ。

しかし、こうしたWebアプリケーションやクラウドコンピューティングの恩恵を企業で活用しない手はない。WebアプリケーションやWebサービスの世界最大の提供ベンダであるGoogleは2008年9月に入ってから、同社が実施するコンシューマからエンタープライズへの流れの一環としてGoogle Vide for businessを発表した。これはGoogle Apps Premier Editionのサービスの一つとして企業内に閉じて活用できるGoogle Videoのサービスを提供するというものだ。

Google Apps Premier Editionにビデオ共有サービスが追加されていることがわかる

企業内でビデオ共有を実現しようとしても、自社ですべてを整えるには初期費用や維持費用が高く、投資の対象として踏みきれないところがあった。そこでGoogle Vide for businessだ。同サービスを活用すると企業内でビデオ共有を簡単に実現できる。Google Vide for businessのビデオにはアクセス制限機能が用意されており、特定のドメインや特定のユーザに対してのみ共有を許可できる。

従来のテキストデータやワープロデータ、スプレッドシートデータのみならず動画データが共有できるようになる効果は計りしれないものがある。会議ログとして使ったり研究開発時のログとして使ったり、教育資料として使ったりノウハウの蓄積や伝達に使ったり、活用方法はさまざまだ。

Google Apps Premier Editionは企業向けの有償Google Appsサービス。Google Appsのようにデータをベンダのサーバに保持することやWebアプリケーションを基幹業務に採用することに懸念を示す企業も多い。最近ではGmailが不具合をおこし問題にもなった。しかしながらセットアップやバージョンアップが不要など、投資に対して効果が高いとみる向きもある。Google Vide for businessが追加されたことでGoogle Apps Premier Editionは企業への訴求力をさらに高めたことになる。