9月5日、PCなどのIT機器のリサイクル事業を行う、富士通東日本リサイクルセンターがマスコミに公開された。
富士通東日本リサイクルセンターは、JRの福島駅から車で40分ほどいった福島県伊達市の富士通アイソテック(FIT)の敷地内にある。FITは、デスクトップPCやPCサーバ「PRIMERGY」、銀行向けのドットインパクトプリンタやサーマルプリンタなどの製造を行っているほか、個人向けPCの修理(東日本テクノセンター)も行う。
同センターはFITの100%子会社であるエフアイティフロンティアが運営。同社はもともと、施設管理や倉庫管理を主に行っていたそうだが、FITで製造しているPC用部品の梱包材の処理に困り、リサイクルを開始。2001年の資源有効利用促進法の施行などもあり、2002年から本格的にリサイクルビジネスを開始している。
富士通では、自社のリサイクルセンターを全国で6カ所もっており、富士通東日本リサイクルセンターもその中の1つ。北海道と九州にPC業界共同の処理施設があり、契約により処理を依頼しているが、自社のリサイクルセンターとしては、唯一、家庭向けPCの処理を行い(事業系の機器も扱う)、富士通の家庭向けPCの約65%を処理する。富士通によれば、PCメーカーが自社でリサイクル施設を持つというのは、非常にケースとして少ないという。
リサイクル対象製品はサーバ、ワークステーション、PC、ディスプレイ、ストレージ、プリンタ、スキャナ、ネットワーク機器などだ。これらはすべて手作業により分解され、鉄、アルミニウム、貴金属類、ガラス、プラスチックなど、約60種類に分別される。事業系IT製品に限っていえば、2007年度の資源再利用率は、91.8%にのぼる。
ここでは、富士通製だけでなく、事業系のIT機器については他社製品の受け入れも行っている。また、自主営業により、地元の自治体や企業からもIT機器を受け入れているという。