福岡県警生活経済課と筑紫野署は3日、オンラインストレージサービスやYahoo! オークションを悪用し、違法ソフトを販売していた栃木県小山市の52歳の無職男を、著作権法違反の疑いで逮捕した。同県警の調べによると男は、「生活費を稼ぐために販売した」と供述しているという。

男はアドビ システムズが著作権を有する「Adobe Illustrator 10」など2種類のソフトを、オンラインストレージサーバに複製・保管。今年4月、前後3回に渡り、Yahoo! オークションを通じて募った顧客に対し、保管したファイルのURLを知らせてダウンロードさせる方法で販売を行った疑い。

男は、オークションの出品画面に「これらのソフトは著作権違反を推奨するものではありません。個人で利用する目的以外では使用なさらないでください(原文ママ)」と書き込むなど、商品が海賊版であることを示して販売を行っていた。

コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)に、今年4月~5月にかけ、一般の人から5件通報。福岡県警筑紫野署の署員は、男の違法行為の事実を確認するため「買い受け捜査」を実施。同行為を確認、ACCSを通じて権利者に連絡した。

5月22日に行われた男の家宅捜索では、パソコン3台、外付けHDD5台などを押収。男は調べに対し、「海賊版作成のマスターソフトには、ファイル共有ソフトのCabosや、BitTorrentを通じて入手したソフトを利用した」と供述しているという。