日本IBMは27日、製品設計から開発・製造をはじめとする製品のライフサイクルを統合的に管理するソフトウェア製品「PLM V6R2009」を発表した。一般的な製品デザインとライフサイクル管理に必要とする「CATIA メカニカル・デザイン」、および「ENOVIA VPM Live コラボレーション」で構成した場合の価格は342万円、販売開始は9月8日だ。
新製品は従来の3次元デザインソリューションを提供する「CATIA」やコラボレーション機能を持つ「ENOVIA」などのPLM関連製品が持つ機能を統合し、製品のライフサイクル全般にわたって、グローバルに協業する関連部門や協力企業から消費者までのコラボレーションの実現を支援するもの。
グローバルコラボレーション機能により世界中に分散した環境においても、設計や調達など各種のコラボレーションを実施でき、製品化までの時間を短縮するという。実世界と同様の外観と動作を持つ3Dのプロダクトモデルの3Dビューワーによる検索が可能など直感的なインタフェースを備え、ビジネスユーザーから消費者まで製品を実感できる。
専門領域のエンジニアリング・データや技術情報などの共有において、IBMのインスタントメッセージングやソーシャルネットワーキングなどWeb2.0対応製品と合わせて利用し、3次元形状や部品表の情報を即座に確認することができるなど、Webテクノロジーを使用したリアルタイムの情報管理が可能。
またSOA(サービス指向アーキテクチャ)に対応し、SCMやCRMなどのエンタープライズソリューションや従来のシステムとの融合を可能とし、全社にわたる業務プロセスおよびサプライヤーも含めた企業グループ内においてPLMの持つ製品情報データを活用でき、業務プロセスを迅速かつ正確に遂行可能になるとともに、市場の変化に柔軟に対応できるようになるという。さらに単一のデータベースおよび容易なインストールによりITコストの軽減を支援するとしている。
新製品はまた、WebSphere、DB2、Rational、Tivoli、LotusなどIBM製品のPLM関連アプリケーションと連携し、IT環境の構成/運用管理やソフトウェア管理/設備資産管理などのシステム構築が可能であり、ユーザーのこれまでの投資を保護し活用できるという。