環境に配慮した循環型トナーの開発を目指す |
OKIデータは26日、同社の画像・メディア研究所と新潟大学工学部化学システム工学科複合微粒子研究室が、バイオマス由来の循環型トナーの開発・製造について、共同開発を開始することで合意に達したと発表した。新潟大学がトナーの生成を担当、OKIデータが物理特性評価と印刷画像評価を行う。
今回の共同研究では、化石燃料由来の素材を使用せずに、トナーの主剤に永続的に再生可能なバイオマス由来の生分解性プラスチックの複合微粒子を使用。これにより資源の有効活用や、廃棄・処分時にもカーボンニュートラルな特性を持たせることが可能になるという。また、微生物による分解が可能なため、トナー離脱効果を活用することで、再生紙製造時に用紙に定着したトナーを取り除く脱墨工程でのエネルギー削減にも貢献することが期待されている。
プリンタやコピー機に使用されるトナーは、石油などの化石燃料から作られるプラスチックが主成分であり、素材自体が有限であるほか、廃棄時に温室効果ガスを発生させるなど様々な問題を抱えている。また、再生紙製造時の脱墨工程における膨大なエネルギー消費や、漂白剤による環境への影響も問題になっているという。同社では、2009年までに新潟大学と共同で試作剤を作成し、2010年までに製品化を目指すとしている。