SUSE Linuxが、openSUSE 11.1以降からセキュア機能「SELinux」をサポートする。openSUSE開発チームのメンバーがドイツ時間の20日、Webサイト「openSUSE News」に投稿した記事で明らかにしたもの。
記事によれば、openSUSE 11.1以降では、デフォルトのセキュア機能「AppArmor」にくわえ、SELinuxの動作に必要なフレームワーク一式をオプションとして提供する。その理由について記事を投稿したAndreas Jaeger氏は、「我々の経験則上、大多数のユーザやアプリケーション、使用環境においてAppArmorが最善のソリューションだが、それぞれの環境とニーズに適したセキュリティフレームワークを選べるようにしたいと考えた」とコメントしている。
記事では、SUSE Linux Enterprise 11での対応についても言及。openSUSE 11.1では、デフォルトのAppArmorに代わりSELinuxを有効にする機能が用意されるが、SUSE Linux Enterprise 11ではテクノロジープレビューの形で提供されるにとどまるという。
SELinuxのサポート開始に伴い、リリースされるパッケージにも変化が生じる。SELinuxに対応したカーネル、およびSELinux対応のパッチを適用したユーザランドベースのパッケージ群のほか、libselinuxなどSELinuxの動作に必要なライブラリがopenSUSE / SUSE Linux Enterprise用に提供される。ただし現時点では業務用のサポートは提供せず、出荷時点でSELinux用管理ツールを同梱することもないとのこと。