警察庁は21日、インターネットなどを利用したいわゆる「サイバー犯罪」の2008年上半期の検挙件数が前年同期比384件増の2,192件だったと発表した。上半期としての調査結果が確認できる2000年以降、上半期だけで2,000件を突破したのは初めて。出会い系サイト規制法違反や青少年保護育成条例違反が大幅に増加したのが大きな要因となった。
警察庁によると、「サイバー犯罪」に分類されるのは、出会い系サイト規制法違反や青少年保護育成条例違反などの「ネットワーク利用犯罪」、他人のIDやパスワードを使ってサイトに侵入するなどの「不正アクセス禁止法違反」、不正に取得したIDやパスワードを用いてネットバンキングなどから現金を盗むなどの「コンピュータ・電磁的記録対象犯罪」。
このうち、2008年上半期に大幅に増えたのはネットワーク利用犯罪で、前年同期比351件増の1,962件となった。内訳は、出会い系サイト規制法違反は前年同期比120件増の159件、児童買春・児童ポルノ法違反が同24件増の395件、青少年保護育成条例違反が同101件増の211件などとなり、未成年者が関わる犯罪の急増ぶりが目立つ。
特に、出会い系サイト規制法違反では"子どもからの誘い"が増加しており、青少年のネット利用に関する規制の議論が再び高まる可能性がある。
その他、不正アクセス禁止法違反は前年同期比1件増の157件、コンピュータ・電磁的記録対象犯罪は同32件増の73件だった。