それでも、パソコンで"ToDo管理"したい人へ
今の世の中、事務関係の仕事はたいていパソコンでできるようになっています。でも、だからといって事務用品・文房具が無くていい、というわけではありません。特にノート・手帳・付箋の類は、むしろアナログの強みを愛する人も多いと言えるでしょう。業務効率化の基本「ToDo管理」においては、そうした人の愛情表現が顕著に見受けられます。筆者のこれまでの社会人経験から、紙ベースのToDo管理手法を下記のように分析してみました。
まだまだ事例はあると思いますが、似たような手法をお使いの方も多いのでは。これをデジタル化できたらそれなりに利点がある、というのは分かっていても、使い勝手に馴染めないと挫折しがちです。Webで使えるToDo管理サービスはいくらでもありますが、今回は上記のタイプ別に合いそうなサービスを(保証はありませんが)探ってみました。
余計な機能はいらない、メモ魔型におすすめ『Listaculous』
サービスの名前 | Listaculous |
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ここにアクセス! | http://www.listaculous.com/ |
『Listaculous』超シンプルなToDo管理ツールです。まず「リスト」を作ります。これは、やることをページ別にカテゴリ分けするためのものです。「仕事のToDo」や「買い物リスト」など、作ったリストがタブで表示されます。そこに「タスク」を登録していきます。
登録したタスクは色を変えたり、ソートしたり、手動で並び順を入れ替えたりと、整理するのに便利なちょっとした機能がありますが、「こう使うべし」という指定はありません。シンプルなだけに「赤は今日中に」「チェック付きは仕掛かり」など、自分のルールで使えるのもいいところです。
丸ごとiGoogleに追加することもできます。iGoogleの追加コンテンツでもToDo管理系はありますが、何より画面上ですごく主張が強いので、存在を忘れることがありません。ポップアップで表示して、デスクに常駐させておいてもOK。リストが印刷できるので、紙派からの転向組にも導入しやすいサービスです。
さらにシンプルなものなら『check*pad』
もっとシンプルに使うなら『check*pad』があります。リストを作り、タスクを追加して、終わったらチェックするだけ。紙の延長のような感じで使えます。電子メールでタスクを登録することも可能です。携帯電話にも対応。
高機能派なら『Remember The Milk』
逆にもっと高機能なものであれば、有名なのが『Remember The Milk』。昨年日本語版がリリースされた際に各所で紹介されていたので、ご存知の方も多いかもしれません。タスクの詳細設定、ノートやタグの追加、場所の追加など、ToDo管理の奥深さを感じさせる様々な機能があります。
iGoogleにガジェットを追加できるほか、Googleカレンダーでの読み込みに対応。FirefoxならアドオンでGmailに組み込むこともできます。Pro版(年間25ドル)にアップグレードすれば、Windows Mobile機器との同期機能や、iPhone/iPod touchに最適化した特別版が利用可能です。
全てをここに集約したい、ずっしり手帳型に強力ツール『Backpack』
サービスの名前 | Backpack |
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ここにアクセス! | http://www.backpackit.com/ |
ToDo管理というより、ビジネス丸ごと管理しようというサービスが『Backpack』です。高機能GTDツールとしての紹介事例も多いようです。個人の業務管理ができるだけでなく、複数ユーザーでプロジェクトごとにスケジュールや関連ファイルの保存・共有もできます。基本的に有料のサービスですが、ToDo管理だけなら機能限定の無料版でも大丈夫です。
ログインして最初に表示されるページには何もありません。ここに「List」や「Note」というパーツを追加して必要な情報を自由に登録していけます。Listは入力項目をチェックボックス付きでリスト表示、Noteはタイトル付きでメモ書きができ、Dividerで見出し付きの仕切り線を入れられます。このように自由に使えるページを5ページ作成できるので、仕事の案件ごとに各ページに必要な情報をまとめておくのに便利です。また、ページごとにメールアドレスが割り振られ、リストやノートを思いついたときに電子メールで投稿することもできます。
作成した項目にマウスオーバーで「Edit」アイコンが表示され、画面遷移なしで再編集ができます。また、十字アイコンをドラッグして表示場所を自由に入れ替え可。一見すると素っ気ないUIですが、使い勝手はわりと柔軟です。
このほか、リマインダ機能や、画像の貼り付けもできるホワイトボード機能などがあり、大事な予定からアイデアメモまで幅広く対応。さらに有料版では作成できるページ数が大幅に増え、カレンダーを搭載。ファイルストレージも使え、アップしたファイルは案件ごとのページにアイコンを貼り付けて管理できます。使い込むほどに自分の情報拠点基地としての価値が高まる点は手帳に似ていますが、重量が増加しないのがいいところです。
付箋型に最適? きっちり分類、マイルールでリスト化できる『Femo』
サービスの名前 | Femo(beta) |
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ここにアクセス! | http://femo.jp/ |
『Femo(beta)』はタグが付けられるオンラインメモ帳です。メモ帳ですが、使い方次第でToDo管理や簡易スケジュール管理もできます。まずは新規メモを作成、タイトルにタスクを記入、本文に関連事項を書き込みます。そして「仕事」「買い物」などのタグを付けて保存。これで、タグクラウドからタグ付けされたタスクをリスト表示し、関連事項も同時に一覧できます。
複数のタグを登録することも可能で、「A社案件」など企画や案件別にタグ付けしたり、「すぐ」「そのうち」など重要度にも応用できます。また「2008-06-30」のように日付を入れておくと、右側のカレンダーから表示できます。期限付きのタスク管理のほか、打ち合わせの予定など簡単なスケジュールメモにも使えます。このように様々な機能を自分なりに組み合わせて、自分の使いやすい切り口でリストを作成できる点が付箋型の人に向いていると言えます。
ブックマークレットがあるので、気付いたときにすぐメモを追加できるのも付箋的。また、メモの共有、スタイルシートのカスタマイズなど使い込める要素も多く、ショートカット操作や、少ない画面遷移で編集できるよう設計されているのが今時っぽい感じです。本文には「はてな記法」が使えるので、慣れれば見出しや表組みを入れたメモも手軽に書けます。