ミラクル・リナックスは19日、Oracleデータベースをバックアップ可能な「MIRACLE StandbyDB X」を発表した。発売は9月9日からで、価格は基本ライセンスが60万円、構築費用が85万円、年間サポートが15万円(RACオプションなどは別料金)となっている。
新製品は従来、ワイ・ディ・シーがコンサルティングサービスとして提供してきたもので、今回のミラクル・リナックスの製品化により、Oracleデータベース環境におけるビジネス継続を容易かつ低価格で実現でき、災害やシステム障害時のビジネス機会喪失を最小限に抑えられるようになったという。
同社では、従来のOracleデータベースのバックアップにはハードウェアを二重化してもRAIDコントローラの障害が回避できない、テープバックアップを実施してもデータの許容遡及時点が前に戻りすぎるといった問題があったとし、これらの解決のため新製品では以下の特長を備えているという。
- プライマリデータベースの複製をスタンバイデータベースとして作成し数分間のサービス停止を行い、数分前のデータに遡及
- Oracle Database Standard Edition/Oracle Database Standard Edition Oneで実行可能であり、構成によってはバックアップソフトやテープ装置でのバックアップと比べてコストを軽減できる
- アーカイブログをスタンバイデータベースに適用するため、本稼働システムでの負荷はアーカイブログのファイル転送負荷のみ。またスタンバイデータベースを遠隔地に設置し、ディザスタリカバリとして応用可能
新製品の販売対象はOracle8i以上を利用するLinuxユーザーであり、年間の販売目標は100本。
同社は今後、バックアップソフトウェア「NetVault Backup」および冗長化構成で耐障害性を実現する「MIRACLE LOADBALANCER」の各製品を「MIRACLE PLUS+」シリーズとして10月までに連続でリリースする予定。既存の「MIRACLE CLUSTERPRO X」「MIRACLE FailSafe」に今回発表および今後発表予定の新製品を加え、製品販売/サポートサービス/コンサルティングサービスをトータル高可用性ソリューションとしてワンストップで提供していく計画だ。