「Xcelsius Present」 |
独SAP傘下のBusiness Objectsは12日(米国時間)、米ボストンで「Business Objects Influencer Summit」を開催し、データ視覚化ツール「BusinessObjects Xcelsius Present」を披露した。そのほかにも、レポーティングツール「Crystal Report」をSAPの小規模向けソリューションにバンドルするなどの発表を行った。
ビジネスデータ視覚化の「Xcelsius Present」
Xcelsius Presentは、米MicrosoftのExcelの静的な表計算シートをキャプチャ可能な視覚効果の高いデータに変換できるツール。作成したデータはAdobe Acrobat 9やPowerPointなどで表示できる。
画面例。営業担当者は、テンプレートの1種である「College Costs Calculator」を利用して、営業戦略の結果を分析したプレゼンを作成できる。 |
人事、営業、マーケティングなどのビジネスニーズに合わせた10種類のテンプレートを事前に統合し、既存のデータをテンプレートに貼り付けて利用できる。ビジネスユーザーは、チャート、ゲージなどインタラクティブなグラフィック機能を利用して、容易かつ高速にプロフェッショナルなデータを作成できるという。これにより、BIユーザーの裾野拡大を狙う。同日提供を開始し、価格は195ドルより。
Crystal ReportをBusiness Oneに統合、買収の成果をアピール
SAPとBusiness Objectsはまた、SAPの小規模企業向けソリューション「SAP Business One」にBusiness Objectsのレポーティング機能「Crystal Reports」をバンドルすることを発表した。
Business Oneは100人以下の企業向けのソリューション。SAPは今回、Crystal Reportsのベーシック版を同ソリューションに統合、あらゆるビジネス機能のデータにシームレスにアクセスし、分析レポートを作成できるという。
SAPでは、Business Objects買収後、SMBのニーズに合わせた最初の統合ソリューションになる、と説明している。
支出分析を加え業績管理ポートフォリオを拡大
SAPはまた、Business Objectsの技術を加えた新しい業績管理(EPM)ポートフォリオも発表した。最新のEPMポートフォリオは、新機能となる支出管理の「SAP Spend Analytics」のほか、「SAP Strategy Management」「BusinessObjects Profitability and Cost Management」「BusinessObjects Financial Consolidation」「SAP Business Planning and Consolidation」となる。支出管理を加えることで、財務から執行までをカバーするという。