7日(米国時間)、PHP 4系の最終リリースとなるPHP 4.4.9が公開された。PHPの事例もそうだが、人気のあるFLOSSプロダクトは積極的に開発が継続され、古いバージョンは新しいバージョンと入れ替えるようにしてサポートが終了になることが多い。FLOSSプロダクトが企業システムにおいても重要な地位を得るようになりつつある昨今、こうしたプロダクトのサポート終了とはうまく付き合っていかなければならない。
商用プロダクトにもサポートの終了がある。サポート終了後はアップデートされなくなり、不具合の修正もセキュリティ対策も実施されない。このあたりの事情は商用プロダクトもFLOSSも同じだが、FLOSSの場合は商用プロダクトとはちょっと違ったアプローチが用意されている。PHP 4サポート終了に関してReuven Lerner氏がOStaticに公開したLessons From PHP 4.4 End-of-Life Announcementにそのあたりの事情がわかりやすくまとまっている。同ドキュメントではPHPのサポート終了から次の2つが学び取れると説明されている。
- 自分自身でサポートを継続できるためオープンソースプロジェクトに真のサポート終了は存在しない。ただしそうした自分自身でのサポートにはやりがいはないかもしれないというトレードオフはある
- オープンソースプロジェクトにおける意思決定に影響を与えるベストな方法は参加すること。コミュニティに参加してコミュニティの一部となることでプロジェクトに影響を与えることができ、さらにコミュニティリーダの決定にも驚かなくなる
OSI, Board of Directors, Licence Approval chair, Russell Nelson氏はオープンソースとは自由に関するものでもライセンスに関するものでもなくコミュニティなのだと説明している。コミュニティはそのプロダクトに関心を持っている人々の集まりであり、コミュニティの意向がプロダクトの将来を左右している。プロダクトサポートにおいてもコミュニティがひとつの鍵となるというわけだ。