トレンドマイクロは6日、VMwareの仮想化製品を利用するゲートウェイ向けバーチャルアプライアンス「Trend Micro InterScan Web Security Virtual Appliance」および「Trend Micro InterScan Messaging Security Virtual Appliance」を発表した。第4四半期(10月~12月)より順次提供を開始する予定であり、出荷時期および価格は10月に発表の予定だ。

新製品はゲートウェイアプライアンス製品の後継製品にあたり、OSとソフトウェアをセットで提供し仮想化環境の利用によりハードウェアの効率的な使用を実現するもの。アプライアンス製品の特長である導入後すぐに運用を始められOSやソフトウェアを個別にメンテナンスする必要がない利点と、ソフトウェア製品の特長である負荷分散や機能追加が容易な利点を併せ持つ。

提供形態としてハードウェアベンダーとの協業によるハードウェア組み込み型および設定済みソフトウェアを組み込んだOSのインストールイメージの2種類を用意しており、インストールイメージの場合は、ユーザーはOSの導入と同時に運用開始が可能だ。OSの調整やセキュリティパッチは同社が提供し、管理や運用のコストを削減できる。1つの機器で複数の対策製品を動作可能であり、ハードウェアの削減や資源の有効活用が可能としている。

InterScan Web Security Virtual ApplianceはWebセキュリティ製品、InterScan Messaging Security Virtual Applianceはメッセージングセキュリティ製品であり、いずれもハードウェアベンダーのサーバ機器と「VMware ESX Server」など仮想化製品の組み合わせに同梱して出荷する。今回の発表にあたり、伊藤忠テクノソリューションズ、デル、NECの3社が賛同を表明しているという。

トレンドマイクロはWebからの脅威への対抗策としてハードウェアの性能を効率的に利用できるバーチャルアプライアンス市場に参入、今回発表の新製品はその第1弾にあたる。これまでソフトウェア製品で培ってきた対策技術を仮想化環境においても性能を発揮できるよう設定するとともに、透過構成のサポートなど既存ネットワークへの導入を容易にする機能も提供する予定だ。同社によるソフトウェア環境の最適化により、ユーザーは仮想化環境の利点を最大限に活用したゲートウェイ対策の導入が可能になるとしている。