Fedoraプロジェクトは5日 (米国時間)、LinuxディストリビューションFedoraの次期バージョン「Fedora 10」のα版を公開した。対応プラットフォームはIntel x86とx86_64、およびPower PC。標準構成のインストールイメージにくわえ、KDEおよびやGnomeを収録したライブCD、独自のインストールイメージを作成するツール「Jigdo」用設定ファイルの配布が開始されている。
今回のリリースは、コード名「Cambridge」として開発が進められている次期バージョンのα第1版。Linuxカーネルには最新のv2.6.27を採用、パッケージ管理システム「RPM」は、最大パッケージサイズが2GBに拡大、LZMAデータ圧縮アルゴリズムの採用、不正な改変を防止する暗号化技術としてMD5に加えSHA256をサポートするなど、大幅に機能が向上した次期バージョンのv4.6が収録されている。
デスクトップ環境には、GnomeとKDEの最新開発スナップショットを収録。赤外線リモコン用実装系のLIRC (Linux Infrared Remote Control) の対応強化や、WebCamサポートの改良、無線LANアドホックモードのサポート、MS-Exchange Serverへのアクセスを可能にする「OpenChange」の採用なども行われている。また、OpenOffice 3.0β版やFirefox 3.0.1など、多数の最新オープンソースソフトウェアが収録されている。
Fedora 10は、9月上旬のβ第1版、10月上旬のリリース候補版を経て、10月末に正式版を公開するスケジュールが計画されている。