国際オリンピック委員会(IOC)は8月4日、デジタル・ビデオオンデマンド(VOD)の放映権が販売されていない地域を対象に、YouTubeに設けたBeijing 2008チャンネル(http://www.youtube.com/beijing2008)を通じて、北京オリンピックの様子を伝える動画を提供すると発表した。
対象地域はアフガニスタン、インド、ナイジェリア、インドネシアなど世界中の77の地域。8月6日よりオリンピック競技が開催される17日間にわたって、IOC傘下のOlympic Broadcasting Services (OBS)が作成したハイライトやニュース、競技のクリップなどが提供される。放送は77地域のみに制限され、デジタルVODの放映権がライセンスされている地域からのアクセスはブロックされる。
「オリンピックと、競技に挑むアスリートによってもたらされるマジックを、可能な限り多くの人に体験してもらうのがIOCの優先課題だ。今回オリンピックの歴史で初めてオンライン放送が全世界を完全にカバーする。IOCにとっても初めてブロードキャストチャンネルとコンテンツ製作設備を持つオリンピックになる」とIOCのテレビジョン/マーケティング・サービスのディレクターであるTimo Lumme氏。コンテンツ公開に積極的な姿勢についてIOCは、「インターネットを含む多様なメディアプラットフォームを通じて、世界中の人が自由にアクセスできるコンテンツを豊富に用意することが著作権侵害のリスクの軽減につながる」と説明している。