英国下院の文化・メディア・スポーツ委員会は7月31日(現地時間)、インターネットおよびビデオゲームにおける有害なコンテンツに関する年次レポートを発表した。YouTube(米Google)などのユーザー生成コンテンツサイトは、有害コンテンツをフィルタリングすべき、などの提案を行っている。

同レポートは、インターネットとビデオゲームの安全性に関する調査の結果をまとめたもの。年次調査として実施されており、今年で10回目となる。

今年はSNSや動画共有サイトを大きく取り上げている。ポルノ、暴力など、特に子供に有害と思われるコンテンツが多くホスティングされていることについて、Webサイト運営者側はフィルタリングを行うべきという見解を示している。

また、「ユーザーのコンテンツを掲載前にフィルタリングすることは不可能」とするGoogle/YouTubeの主張に対し、MySpaceでは実施していることに触れたうえで「コンテンツのスクリーニングはトラフィックボリュームを妨げるという主張は間違っている」とコメント。さらに、「そのようなプロアクティブなスクリーニングが標準的になるべき」との見解を示している。

これに併せ、ユーザー生成サイトに対し、ファイルのタイトルやスクリーニングツールを利用してアップロードを防止することも提案している。また、Webサイトは、ユーザーに示す利用規定をよりわかりやすく明確なものにすべきとも述べている。

報告書ではまた、子供に有害なコンテンツを24時間以内に削除するという業界のルールは粗末なものであり、消費者の信頼を獲得するためには最低の削除時間を設定する必要があるという見解も示している。