米Yahoo!傘下の米Zimbraは7月24日(現地時間)、メールやコンタクト、カレンダーなどオンラインサービスのデータをオフラインで利用・管理する「Yahoo! Zimbra Desktop」のBeta Version 3をリリースした。Windows版、Mac版、Linux版が用意されている。「Ajaxを利用したWebクライアントとデスクトップアプリケーションの境界線をあいまいにするという目的に向けて、このリリースで大きな前進を果たした」とZimbraのMike Morse氏は述べる。
メイン機能であるEメールはPOPおよびIMAPに対応。Account Wizardを通じてZimbra Collaboration Suite (ZCS)、Yahoo! Mail Plusのほか、AOL、Gmailなどを簡単にセットアップできる。ドラッグ&ドロップによるメッセージの移動、メールのスレッドの折りたたみなどメールクライアントの基本的な機能を備えた上で、アカウントごとの署名付け、全てのInboxの未読メッセージの合計表示、タグ付けなど、複数のアカウントを統合的に扱う上で便利な機能が用意されている。コンタクトは複数のアカウントを1カ所にまとめられ、グループ化やタグを使って管理可能。テキストやドキュメント、画像、そして添付ファイルも対象にするパワフルな検索機能も特徴の一つで、Search Builderを使って様々な条件で検索した結果はバーチャルフォルダーとして保存できる。なおオフライン時に作成した新規メッセージはOutboxに一時保存され、インターネットに接続したときに送信される。
メッセージ内の住所をYahoo! Mapsで表示したり、ユーザーのロケーションを自動検出してYahoo! Localから情報を引き出すなど、Yahoo!の各種Webサービスと連係する。URLについては、Webブラウザで新しいウインドウを開くことなくWebページをサムネイルで確認できる。
カレンダーはiCalフォーマットのインポート機能を備える。メールおよびアポイントメントの通知機能を内蔵しており、Windowsではトレイアイコンのバブル表示、MacではGrowlによる通知が可能だ。このほか文書とスプレッドシートの編集機能「Zimbra Documents」、各種ファイルを1カ所に保存・管理する「Zimbra Briefcase」、タスク管理機能の「Zimbra Tasks」などを備える。