米Facebookは7月23日(現地時間)、現在米カリフォルニア州サンフランシスコで開催されている同社の年次開発者カンファレンス「f8」において、他のWebサービスとの連携を可能にする「Facebook Connect」の正式提供ならびに、去年の同カンファレンスで紹介された「Facebook Platform」の拡張プログラムサービスを発表した。新サービス群について同社CEOのMark Zuckerberg氏は「Facebookだけでは実現できないコミュニケーションや情報共有手段を提供するもの」と説明している。

Facebookの新デザイン

f8では、今週頭に発表されたばかりの新デザインが紹介されている。ユーザーの意見を反映してそのプレビューが先行公開されたもので、数週間内にも全ユーザーのプロフィール画面にも反映される。

Facebook Connect

新デザイン同様に、こちらも今年5月にアナウンスされたばかりの新サービスが正式アナウンスされた形となる。同社によれば、現在24のWebサービスやアプリケーションがFacebook Connect対応をうたっており、会場ではDigg、Six Apart、CitysearchがFacebookとの連携デモを紹介している。Connectのメリットとしては、Facebookアカウントを使ってそのまま連携先サイトのサービスを利用できるほか、連携先サイト側もFacebookを使ってサイト内にソーシャル機能を構築することが可能になることが挙げられる。Connectの開発者向け"サンドボックス"は同日より提供開始され、一般ユーザー向けの正式提供は秋頃となる見込み。

国際言語対応

Facebook Platformを利用する開発者に対し、Translation Applicationの提供を発表した。サポートされる言語は現状のPlatformが対応する20言語で、今後さらに69言語のサポートを行っていく予定だという。Translation Applicationの利用により、開発者が自身のアプリケーションを多言語対応したり、あるいは同アプリケーションを利用するユーザーに翻訳サービスを提供できるようになる。

Facebook Platformの拡張プログラム

Facebookによれば、昨年Platformの発表以来、現在までに160カ国以上の開発者40万人が同Platformにサインアップし、アプリケーションの開発を進めているという。今回発表された4つの拡張プログラムと追加リソースは、これら開発者を支援し、アプリケーション開発をさらに推奨するためのサービスとなる。

Great Apps Program

優秀なアプリケーションを対象にした報償プログラム。選定方法等の詳細は9月に公開される見込み。

Application Verification

アプリケーションの安全性や信頼性を認証するためのプログラム。Platformの信頼性を高めることを目的とする。Great Apps同様、9月に認証方法についての詳細が公開される。

Expanded fbFund Competition

昨年開催されたユーザーが選ぶアプリケーションコンテスト「fbFund Competition」をさらに拡大したもの。投票で選ばれたトップ25のアプリケーションに対して総額1000万ドルの賞金が授与される。今年の予選締め切りは8月29日。

New Developer Website

Platform利用者向けWebサイトの刷新も行われている。Blog、Wiki、Forumといったコミュニケーションツールの強化のほか、アプリケーション開発におけるケーススタディなど、さまざまなリソースが追加されている。