沖電気工業は23日、システム組み込み用で電波法の認証を取得した2.4GHz無線通信モジュール「MK72220-01」のサンプル出荷を開始した。量産出荷開始は12月、評価用キット「MK72220-01 EVK」の発売は9月の予定。

4GHz無線通信モジュール「MK72220-01」

システムの無線化においては従来、無線回路設計技術や無線通信プロトコル組み込みのため、システム試作までの開発期間に数カ月を要し、システムの量産時に電波法に基づく認証を取得しなければならなかったが、新製品ではこれらの課題をクリアできるという。

無線通信を実現するための要素をモジュール内に収容し、無線LSI単体を機器に組み込む場合と比べて初期開発コストを低減するとともに、開発期間を3-6カ月短縮できるとしている。

同社が開発した通信プロファイルを搭載するため、独自のコマンドインタフェースにより無線通信を実現でき無線ネットワークを構築可能という。また日本国内の電波法認証を取得済みであり、ユーザーによる申請が不要で開発期間の短縮や認証取得費用の削減が可能。国外向けの認証に関しては、今後サポートしていく予定だ。

新製品は中継機能を搭載、これによりスター型ネットワークを構築する場合に良好な無線通信エリアを拡張できるという。なお、中継機能は9月にソフトウェアアップデートにより対応する予定。

沖電気は今後、近距離無線通信機器で使用されるIEEE802.15.4を中心とする無線LSI商品およびモジュールのラインアップの拡充やモジュールを使ったシステムソリューションの提供など、リモートコントロール/センサーネットワーク/ユビキタスネットワーク市場に向けて、積極的に展開していく計画だ。