DVR(デジタルビデオレコーダ)サービスの米TiVoは7月22日 (現地時間)、米Amazon.comとの提携によるDVR向け広告ソリューションを発表した。TiVoのDVRを使って放送中のTV番組または録画した番組を見ているユーザーが、番組の内容と関連した製品をTiVoリモコンを使って購入できる。従来のDVRの広告ソリューションでは番組の視聴が一旦中断されたが、TiVo/ Amazonの「Product Purchase」では番組を見つづけながら手軽に買い物を済ませられる。
「Product PurchaseはTVの視聴体験に全く新しい要素を追加する」とTiVoのBroadband ServicesディレクターのEvan Young氏。例えばトークショーでゲストがリリースしたばかりの新譜や新刊が話題になった時に、画面にProduct Purchaseの小さなメニューがあらわれ、ユーザーはその場でリモコンを使ってCDや本を購入できる。またTiVoの検索機能Universal Swivel Searchを使って、興味のあるTV番組や映画、俳優、監督などに関連する製品をブラウズして購入することも可能だ。購入した製品はAmazon.comのショッピングカートに追加され、後でPCを使ってまとめてチェックアウトできるほか、TV上で購入プロセスを完了するオプションも用意されている。TV上ではAmazon.comのアカウント用のPINを入力すると、ショッピングカートの中身が表示される。
TiVoは広告機能としてインタラクティブ・タグや番組コンテンツの宣伝プログラム、インフォマーシャルへのリンクなどを提供している。特定のTV局や番組にしばられることなく、TV番組視聴者に宣伝できるのがDVRの広告ソリューションの特徴である。Product Purchaseでは、大掛かりな広告コンテンツを作成する必要はなく、TV番組をインフォマーシャルのように利用してAamzon.comで販売している製品を宣伝できる。ターゲット効果も高い。Amazon.comのビジネス開発担当シニアマネージャーのScott Merlino氏は「例えば番組内で音楽が効果的に用いられているその場で、音楽レーベルがアーティストのCDをアピールできる。マーケティングの可能性は限りない」とコメントしている。