ピーポーズは7月18日、「空き時間」の売り買いを可能にするマーケットプレイス・サービス『pepoz(ピーポーズ)』の本格営業を19日より開始すると発表した。料理のレシピからダンス・テクニックまで、世間にはさまざまな知識やノウハウを持った人々がいる。そうした人々の"空き時間"を有効活用し、知識を得たい視聴者に対してオンライン上で"時間"の販売を仲介するのがpepozのサービスだ。両者がコミュニケーションする手段はSkypeからビデオキャスティングまで、さまざまな方法が用意されている。知識やノウハウを持つ人が、AdSenseやアフィリエイトに代わる収入を得るための手段として活用することも可能だ。
pepozの仕組み自体はシンプルだ。情報の発信者であるキャストと受け手であるオーディエンスの二者が存在し、それを仲介するのがpepozにあたる。キャストが自身の持つ知識や経験、ノウハウなどを15分、30分、1時間といった単位でパッケージ化し、前述のような通信手段でライブとして伝えたり、相手からの質問を受けてコミュニケーションしたりすることが可能になる。単純に知識やノウハウを伝えるような一般的なものもあれば、相手の相談に乗ったり、あるいは本の筆者などの著名人が登場して相手と自分の時間を共用したりするケースもあるだろう。金銭的な面でのやり取りをフォローしつつ、こうしたマッチングを行うのがpepozの役割だ。
ピーポーズ代表取締役でCEOの今泉大輔氏は「ブログなどを執筆しても経済的なリターンが少ないと言われている。AdSenseやアフィリエイトを活用しても、月に数万円程度の収入がやっとだ」と指摘する。とくにノウハウは持っているがそれを収入に替える場所を持っていない人の場合、本来得られるべき対価が得られない可能性がある。今泉氏自身も過去にライター業で活動していた時期での経験を踏まえ、「こうした人々が副収入を得られる手段があってもいいのでは?」というアイデアがpepoz立ち上げにつながったと説明する。
pepozの登録は無料で、キャストが無料でオーディエンスにライブを提供することも可能。手数料が発生するのは有料のライブを行ったときのみで、pepozがオーディエンスの支払う金額の10%の手数料、またキャストに振り込まれる金額の10%を差し引く。支払いにはクレジットカードが利用可能。キャストとオーディエンスが通信する手段は電話やSkypeのほか、将来的にはTV画面を使ったキャストなど、好きな媒体を使うことができる。キャストが配信可能なライブパッケージの種類に制限はなく、現状で公序良俗に反する内容でなければ問わないという。当面は小さな規模でスタートし、オーディエンスを集めるためのプロモーションもブログやバナーなど出稿媒体を絞る方向で行くという。一方でキャストの発掘やパッケージ販売のためのプロモーションなどは積極的に支援する方向で、キャストと直接話ができるランチミーティングの企画など、さまざまな仕掛けを用意していく計画だ。