Googleは15日(米国時間)、米国選挙に関連したサービスとしてGoogle Elections Video Searchガジェットを発表した。Googleはすでに選挙関連の情報をトラッキングしやすいように各種サービスを提供している。たとえばCNN/YouTubeディベートを通じて議論に参加できるようにサービスを提供しているほか、投票場所データをGoogle Mapsデータとして提供するといった取り組みもおこなわれている。
Google Elections Video SearchガジェットはGoogle Research, Google speech teamから新しく発表された最新の選挙に関する取り組みだ。同ガジェットは同社のスピーチ認識技術を使うことで動画から自動的にスピーチ内容をテキストとして取り出し検索対象とする機能を提供している。動画の内容も検索できるガジェットというわけだ。
Google Elections Video Searchガジェットを使った場合、動画のタイトルや説明文のみならず、実際に動画の中で喋っている内容を検索対象できる。しかも検索結果は実際に動画でその単語が発音された場所に関連付けられており、直接そのポイントで再生できるという特徴がある。
今のところGoogle Elections Video Searchガジェットが対応している動画はYouTube'sのPoliticiansチャンネルで提供されている動画に限定されている。また動画からテキストデータとしてスピーチ内容を抽出する処理は100%完璧というわけではない。同社は常にアルゴリズムを改善して間違いのないように取り組みを進めているとしているが、間違いがないわけではない。
この取り組みは米国における選挙に関連して実施されたものだが、言語の壁を取り払うための技術としても注目に値する。英語が聞き取れない場合でも、同技術によってテキストデータが提供されるようになればこれまでよりも動画内容の理解を手助けすることになる。今後、同技術がどういったサービスとして転用されていくかに注目しておきたい。