ソニーら15社は、ソニーが開発した近接無線転送技術「TransferJet」のコンソーシアム「TransferJet Consortium」を設立すると発表した。同技術の普及や相互接続、規格策定などを行っていく。
TransferJetは、高精細な映像コンテンツや音楽データを高速に転送するための無線技術で、今年(2008年)1月にソニーが発表した。機器どうしを近付けたり、触れ合わせたりするだけでデータを通信できる。物理層の転送速度は最大560Mbps(実効速度は375Mbps程度)で、170MBのデータ(MPEG-4フォーマットにした1時間のテレビ番組に相当)をわずか数秒で転送できるという。4.48GHz帯の微弱電波を用いており、通信距離は3cmと短い。そのためデータが漏洩する可能性が低く、高度なセキュリティ設定が不要となる。
TransferJet Consortiumでは今後、TransferJet対応機器が相互接続性を確保するための規格およびガイドラインの策定、ライセンススキームの確立、ロゴマークの運営管理、普及のための広報活動を行っていく。参加企業は今後も増える見通しだという。
TransferJet Consortiumの参加企業は以下のとおり。
- ソニー(TransferJet事務局代表)
- キヤノン
- Eastman Kodak Company
- 日立製作所
- 日本ビクター
- KDDI
- ケンウッド
- 松下電器産業
- ニコン
- オリンパスイメージング
- パイオニア
- SAMSUNG ELECTRONICS
- セイコーエプソン
- Sony Ericsson Mobile Communications
- 東芝