米Googleは7月17日 (現地時間)、2008年第2四半期 (2008年4月~7月)決算を発表した。売上高39%増、純利益35%増を達成したものの、利益がアナリストの予測を下回った。ネット企業にとって季節的に成長が鈍る時期であり、Googleは昨年も第2四半期に伸び悩んだが、第3四半期に挽回した。一方でコンシューマがオンラインでの支出に厳しくなっているという指摘もあり、今回の業績が減速の兆候か否かが議論されている。

第2四半期の売上高は53億7,000万ドルで、前年同期比39%増、前期比3%増だった。このうち全体の52%に相当する28億ドルが米国以外の地域からもたらされた。会計原則 (GAAP) ベースの純利益は12億5,000万ドルで、希薄化後1株あたりの利益は3.92ドル。前期は13億1,000万ドル(希薄化後1株あたり4.12ドル)、前年同期は9億2,000万ドル(同2.93ドル)だった。営業利益は売上高の29%に相当する15億8,000万ドル。前期は30%相当の15億5,000万ドルだった。

売上高の内訳は、Googleのサイトからの売上高が全体の66%となる35億3,000万ドル (前年同期比42%増、前期比4%増)。Googleネットワークと呼ばれるAdSenseプログラムを通じたパートナーサイトからの売上高は、全体の31%の16億6,000万ドル (前年同期比22%増、前期比2%減)だった。

ペイドクリック数は前年同期比19%増、前期比1%減。TAC (Traffic Acquisition Cost:トラフィック獲得費用) は14億7,000万ドルで、広告収入全体に対する比率は28%。AdSenseパートナーへの支払いは13億2,000万ドルで、これはTACの90%に相当する。

CEOのEric Schmidt氏は「経済見通しが厳しさを増す中で、国際的な伸びとGoogleのWebサービスにおけるトラフィック増の維持によって堅調な業績を保てた」とコメントしている。

7月17日にEfficient Frontierがリリースした2008年第2四半期の「US Search Engine Performance Report」によると、検索広告売上におけるシェアでGoogleは前年から2ポイント伸ばして77.4%に。逆にYahoo!は2ポイント落として17.8%になった。Microsoftは4.8%と変わらず。CPC(Cost per Click)率はGoogleが前年同期比13.8%増、Yahoo!が7.3%減、Microsoftが5.6%増だった。