米Yahoo!は7月12日夜(現地時間)、米Microsoftならびに投資家のCarl Icahn氏から提案されていたYahoo!組織のリストラならびにMicrosoftによる買収の共同提案を拒否したことを発表した。これは11日夜にYahoo!に対して連絡があり、同社には24時間未満の回答期限しか与えられていたという。8月1日に実施予定のYahoo!株主総会を前に、同社の委任状争奪戦を仕掛けるIcahn氏と、その後の検索ビジネス部門あるいは同社全体の買収を狙うMicrosoftが、同社経営陣に対して揺さぶりをかけていることがわかる。
Yahoo!は今回のMicrosoftとIcahn氏による秘密裏の提案について「(回答期限をほとんど用意しなかったことからも)彼らが話し合いを行うつもりがないことが明らかになった」とコメントしており、両者の提案が「Yahoo!本来の価値を損なうもの」と引き続き反論している。また同時に、MicrosoftならびにIcahn氏の最終的な狙いが検索部門などYahoo!の一部事業の買収ではなく、同社全体の買収だと考えるほうが"より自然"だと看破している。
株主総会開催まであと3週間弱。両者の溝がより深まるなか、最後の駆け引きが始まっている。