Infobloxとリバーベッドテクノロジーは、業界初となる支社用バーチャライズド・コア・ネットワーク・サービス・アプライアンスを発売する。
Infobloxは、Infoblox NIOS Ver 4.2r5をベースに、Infoblox NIOS for Riverbed Steelhead Appliancesとしてリリース。リバーベッドのRiverbed Steelhead WDSアプライアンス上で、Infobloxのコアネットワークサービスソフトウェアが動作するように実装する。
同アプライアンスを、遠隔オフィス、支社オフィス向けに展開することで、コアネットワークサービスのパフォーマンスや管理機能を向上させると同時に、サーバ統合やコスト削減も可能にできるようになるという。さらに、Infobloxが推進するLocal Survivability(拠点内のサービス継続性)を実現することができるとしている。
「コアネットワークサービスを構築する上で、リモート拠点にDNS/DHCPサーバが残ってしまうという問題が残っていた。だがこれを、Steelhead RSP(Rios Services Platform)上のInfobloxモジュールで実行することで集約/一元管理することができ、支店内へのサーバ設置が不要になる。また、万が一、WAN回線が遮断した場合でもネットワーク接続に必要なサービスを維持し続けることができるようになり、こうした問題が解決できる」(リバーベッドテクノロジー マーケティングマネージャー 伊藤信氏)としている。
8月4日から出荷を開始し、Infobloxのほか、リバーベッドの販売パートナーであるネットマークス、ソリトンシステムズ、兼松エレクトロニクス、日本ダイレックスの4社を通じて販売するほか、同社ワールドワイドアプライアンスパートナーを通じて販売する。販売方法は、リバーベッドテクノロジーからはRSPライセンスとして、InfobloxからはInfoblox NIOS for Riverbed Steelhead Appliancesで提供する。Infobloxモジュールは、NSSモジュール、RADIUS、DNS、DHCP、TFTP、HTTP、NTP、syslog Proxy、NAC Foundation Moduleで構成される。Infoblox NIOS for Riverbed Steelhead Appliancesの価格は59万9,000円から。販売目標は、2008年8月から1年間で、50社への販売を計画している。
Infoblox 岡田卓也社長 |
Infobloxの岡田卓也社長は、「リバーベッドと競合しない企業へのアプライアンスに対して提供していくことも考えている」として、今後の事業拡大に向けたパートナーシップ強化を視野に入れていることを明らかにした。
Infobloxは、1999年にカリフォルニア州サンタクララで設立したコアネットワークサービスアプライアンスベンダ。DNS、DHCP、RADIUSなどのコアネットワークサービスに対して、ノンストップや分散配置、集中管理の環境を提供している。「DNS、DHCP、RADIUS、LDAPごとに分散したデータベース環境を、同一のデータベース上に置くことができ、単一のユーザーにひも付いたサービスが可能になるのが特徴」(岡田社長)とする。
この分野における全世界のシェアは41%で、フォーチュン500社のうち、100社以上への導入実績がある。これまでの累計出荷実績は全世界で2,500社/2万台。日本においては、2004年以降の累計導入実績が、700社/2,200台となっている。
一方、リバーベッドテクノロジーは、2002年にカリフォルニア州サンフランシスコで設立したWDSソリューションベンダ。2004年5月から製品提供を開始し、これまでに全世界4,000社以上への導入実績を持つ。
「WAN環境においては、WANの回線の太さや遅延の問題、アプリケーションのパフォーマンスの問題、アプリケーションのデータ量の増大に伴うパフォーマンスの劣化などの問題がある。これらを解決するのが当社のソリューションであり、WANでつながっている各拠点が、近い距離にいるような環境で動作できる技術、製品を提供できる」(リバーベッドテクノロジー 遠井雅和社長)とした。
リバーベッドテクノロジー 遠井雅和社長 |
リバーベッドテクノロジー マーケティングマネージャー 伊藤信氏 |