米Microsoftは7月2日(現地時間)、Windows Live OneCareやMicrosoft Office Homeなどの各種ツール製品をセットにしたサブスクリプション型のソフトウェア提供モデル「Microsoft Equipt」を発表した。これは以前、Office製品サブスクリプション化への布石としてクローズアップされた「Albany(開発コード名)」の正式リリースとなる。年間契約料69.99ドルを支払うことで常に最新バージョンの製品へのアップグレードが保障されるサービスで、全米に約700ある量販店のCircuit City店舗で7月中旬より販売が開始される。

Microsoft Equiptに含まれるのは、Word / Excel / PowerPoint / OneNoteを同梱した「Microsoft Office Home and Student 2007」、オールインワン型セキュリティソフトの「Windows Live OneCare」、"Windows Live Tools"と呼ばれる「Windows Live Mail」「Windows Live Messenger」「Windows Live Photo Gallery」、そして他のユーザーとの文書/画像ファイルの共有やコラボレーションを可能にする「Office Live Workspace」などのツール/Webアプリケーション製品群。Equiptではこれら製品を1パッケージで簡単に一括インストールできるほか、サブスクリプションと呼ばれる年間契約を有料更新し続けることで、常にこれらソフトウェア製品の最新バージョンへのアップグレードが保障される特典が用意されている。

米MicrosoftでOffice製品マネージャのBryson Gordon氏は「基本的なソフトウェア群を1つのパッケージに収め、容易なインストールと設定とともに、OfficeやOneCareの最新バージョンへのアップグレードを手頃な価格で入手できる仕組みを提供する。これにより、ユーザーのコンピュータ体験をより良いものとしたい」とコメントしている。Gordon氏は以前、Albanyのベータテスト開始を発表した際にユーザーの利便性を高めることをその目的として強調していたが、同時に新バージョンの導入を渋るユーザーに対して移行を促す狙いがあるとみられる。

今回、Equiptは家電量販店であるCircuit City店舗を通じてのみ提供されることになる。まだ試験提供的な意味合いが強く、今後販売状況などを判断し、第2・第3の販売パートナーとの提携を順次進めていくものと考えられる。Equiptは69.99ドルで提供され、最大3台のPCへのインストールが可能な年間サブスクリプションが与えられる。