NECエレクトロニクスは30日、ASIC事業の強化策として、40nmプロセスを採用したセルベースIC「CB-40」を開発、受注活動を開始したことを発表した。
セルベースICは、半導体メーカーがあらかじめ用意したIPコアと、セルライブラリを用いてユーザーが独自回路を設計するシステムLSI。
CB-40には、待機時の低消費電力を実現する「CB-40L」および動作時の低消費電力を実現する「CB-40LG」の2製品が用意されており、同社の従来製品である55nmプロセス採用セルベースIC「CB-55」と比べ、DRAMのセルサイズを約50%縮小した0.06平方ミクロンメートルとすることで、2倍となる512MビットのDRAMマクロ(eDRAM)の集積を可能としている。
また、ハフニウムドープトシリケートによるHigh-kゲート絶縁膜、およびDRAMキャパシタとしてジルコニウムオキサイドによる高誘電率絶縁膜を採用することで、CB-40Lでは、待機時の消費電力を従来品比で30%程度低減、CB-40LGで動作時の消費電力を40%程度削減している。さらに、ロジックゲート数は、40nmプロセスを採用したことで、従来品比2倍となる2億ゲートを搭載している。
なお、同社では、本格的な量産出荷の時期を2009年度第1四半期からとしており、2010年度には月産500万個程度の規模へと拡大させる計画としている。また、それに併せてセルベースIC全体の売上高も2007年度の720億円から2010年度には1,280億円まで成長させることを見込んでいる。