富士通マイクロエレクトロニクスは、256ビットのコンシューマFCRAM(Fast Cycle RAM)「MB81EDS256545」のサンプル出荷を開始した。本製品はSDRAM互換のメモリ(RAM)で、低消費電力であることが特徴。DDR2 SDRAMを2個使用した場合と比べ、消費電力を最大で約70%削減できるという。デジタル家電での利用を見込んでいる。

「コンシューマFCRAM」は、SDRAMインタフェースと同社独自のRAMコア「FCRAM」を搭載した民生機器向けのRAMである。

「MB81EDS256545」は動作周波数を抑えることで低消費電力化を図っている。動作周波数を抑えるとデータ転送速度が低くなるが、バス幅を広げることによってこれを克服した。

本製品の動作周波数は最大で216MHz、バス幅は64ビット。データ転送速度は最大3.46Gbpsで、バス幅が16ビットのDDR2 SDRAMと比較して約2倍となっている。電源電圧は1.7~1.95V、動作電流は最大300mA(バーストリード時)。

本製品はLSIに内蔵するSiP向けの製品で、ウェハでの提供となる。また、WLP(ウェハレベルパッケージ)での提供も可能。サンプル価格は1,000円で、月間100万個の販売を目指す。