NTTコミュニケーションズは25日、同社が運営するインターネット接続サービス「OCN」において「総量規制方式」による利用制限を実施すると発表した。1日のデータ送信量が30GB以上のユーザーに対して利用停止や契約解除などの措置をとる。実施開始は8月1日を予定している。

今回の措置を決定した背景について同社は、「一部のお客さまが他のお客さまに比べて大量のデータをインターネットに送信することによって、回線帯域を占有される状態が続き、その結果、他の多くのお客さまの通信速度や通信品質が低下する事象」があるとしている。数年前からWinnyやShareなどP2Pソフトの利用者によるトラフィックの占有が指摘されているほか、動画投稿サイトなどの利用機会の増加も手伝い、トラフィックの増大への対応策が議論されてきた。今年3月には日本インターネットプロバイダー協会など通信関連団体が、いわゆるネットのヘビーユーザーに対する利用制限を実施するといったガイドラインもまとめている

OCNにおける利用制限の流れは、1日のデータ送信量(アップロードサイズ)が30GB以上となるユーザーに対してその旨を通知、その後改善されない場合に利用停止後、契約解除に至ることもあるという。同社は30GBの目安として、"1日でDVD7枚(約4.7GB/1枚)のデータを送信した場合"、"1,200万画素を超えるデジカメで撮影した高画質画像(約6MB/1枚、JPEG)をメールに添付して5,120通以上を1日で送信した場合"などと説明している。なお、大容量のデータ送信を行なうユーザーに対しては「OCN企業向けインターネット接続サービスを推奨します」とのこと。ダウンロードについては今回の利用制限の対象とはならない。

対象となるサービスは次のとおり。OCN 光 with フレッツ/OCN 光(A)/OCN 光「Bフレッツ」「フレッツ・光プレミアム」「フレッツ 光ネクスト」、OCN ADSLセット。