米eBay傘下のSkypeは18日(ルクセンブルグ時間)、無料VoIPアプリケーションの最新版「Skype 4.0 Beta 1 for Windows」をリリースした。インタフェースを再設計し、ビデオを中央に置いた大画面に各種の機能を統合した。Windows Vista/XP/2000をサポート、同社Webサイトよりダウンロードできる。2006年12月に現行版「Skype 3.0」をリリースして以来のメジャーアップデートとなる。

最新版の特徴は、新機能の追加というより、ユーザーインタフェースの大改革。これまで、IMを開始したりファイルを送ろうとするとアクションごとに画面が次々と開いていたが、最新版では1つの画面で操作できるようになった。画面の左横にコンタクトリスト、「Skype Out」による有料通話、ディレクトリなどの機能ボタンが並び、ビデオ画面の下にIMメッセージが表示されるレイアウトだ。

このように、これまでの音声通話を中心にした設計から、デフォルト設定でのビデオ画面を拡大し画面中央にもってくるなど、ビデオ通話に大きくスポットをあてている。

ビデオ通話にフォーカスした「Skype 4.0 Beta 1 for Windows」

コンタクトをクリックすると、Skype通話の開始ボタンとビデオ通話開始ボタンが並ぶ。ビデオ通話ボタンをクリックするだけで、容易にビデオ通話ができるという。ビデオ画面をリサイズしたり、画面位置を変えることもできる。ビデオ通話中のチャットも1クリックでできる。ハードウェアでは、Skype認定ハードウェアの利用がシンプルになった。新しいデバイスをプラグインすると自動で検出し、設定を変更する。

Skypeによると、現在Skype通話の約4分の1がビデオ通話という。ブロードバンドの普及と動画人気にあわせ、ビデオを前面に出していく戦略のようだ。音声通話、ビデオ通話のほか、グループ通話、IM、ボイスメール、SMSもこれまで通り利用できる。これらを管理する「会話」ボタンも用意した。

Skypeでは、今回のベータ1は通常よりも早く公開したと述べている。大幅な変更にユーザーが慣れてもらうためのもので、この夏の間、フィードバックを受け付けて正式版をリリースする予定。早期公開のため、前履歴表示、コンタクトグループ化、PayPal統合などの一部機能が除かれている。