米eBayは6月16日 (現地時間)、米国で開催中のeBay Developers Conferenceにおいて、同社のEコマースプラットフォームをサードパーティに開放する戦略を明らかにした。
eBay.comでは、eBay Web Serviceを用いた外部アプリケーションからのアクセスがリスティング全体の28%以上に達している。新戦略では、リスティング管理・トラッキング用のオンラインツール「eBay Selling Manager」へのアクセスと利用を、初めてサードパーティに認める。「eBayとサードパーティをより密接に結びつけ、ビジネスの展望を開く」と説明する。
サードパーティ製のアプリケーションの検索やサブスクライブは、eBayが今日提供しているアプリケーションやセリング機能と同じように提供される。例えばユーザーがアプリケーションを選択すると、My eBayのセリング機能セットの中にアプリケーションが追加される。ユーザーは購入前に30日間無料で試用することが可能だ。「サードパーティの開発者はマーケティングと販売のサポートに関心があり、セラーはビジネス拡大につながるより良いツールを常に探し求めている。Selling Managerを通じたeBay.comの開放は、開発者と成長を模索するセラーを直接結び付けるチャネルが作られることを意味する」とPlatform and Disruptive Innovation担当シニアディレクタのMax Mancini氏。なおeBay.comでアプリケーションを提供するには、同サイトの信用基準を満たす必要がある。
Selling Managerへのサードパーティ・アプリケーションの統合を実現する新しいいオープンプラットフォーム戦略は「Project Echo」と呼ばれており、現在は参加者を制限したアルファプログラムである。2009年の第1四半期には、より多くの開発者とセラーが参加できるベータプログラムに移行するという。
eBay Developers Conferenceでは、eBay傘下のPayPalが新たな開発者向けポータル「Developer Central 」を発表した。オンラインペイメントやトランザクション管理サービスにアクセスするための25のAPIが無料公開されるほか、各種ライブラリにアクセスできる。正式ローンチは7月になる予定。PayPalから認定された開発者とマーチャントを直接結びつける場としても機能するという。