ルネサス テクノロジは12日、携帯電話の普及機向けアプリケーションプロセッサ「SH-MobileUL2」を製品化したことを発表した。今月よりサンプル出荷を開始する。価格は1,800円から。
同製品は、日本の地上デジタル放送規格「ISDB-T」で採用されている動画像圧縮規格「H.264/MPEG-4 AVC」に対応した動画像処理IPのVPU(Video Processing Unit)を搭載している。また、画像処理用の内蔵メモリを新たに搭載したことなどにより、動画像処理性能を従来品比で約30%向上しており、30fpsのエンコードおよびデコードをD1サイズ(720×480画素)で行うことが可能である。
さらに従来品では外付けだったUSB2.0対応のホスト/ファンクションおよびテレビ出力用のD/Aコンバータを内蔵しているほか、500万画素のカメラモジュールを直接接続可能なカメラインタフェースの内蔵やワンセグ放送に対応したBT.709形式のYUVデータへの対応が行われている。
最大動作周波数266MHzで478MIPSの処理性能を実現するCPUコア「SH4AL-DSP」を搭載しており、VPUでH.264の動画データを処理している時に、CPUでほかの処理を行うことで、周波数を低く抑えることができる。
パッケージは従来品と比べピン数を削減した284ピンBGAパッケージを採用。外部メモリ用の128Mビットもしくは256MビットのDDR1モバイルRAMと1パッケージ化したSiPとして提供されるため、機器の小型化が可能となる。