The jQuery Projectは9日(米国時間)、jQuery UIの最新版となるjQuery UI 1.5を公開した。jQuery UIはjQueryをベースにして構築されたウィジェットセット。低レベル操作から高レベル操作までサポートされているほかテーマを使ったデザインが可能。jQuery UIは2007年9月17日に発表されたわけだが、jQuery UI 1.5は1.0がリリースされてから大幅に作り替えが実施されたリニューアルバージョンとされている。
jQuery UI 1.5ではAPIが大幅に変更されているため、jQuery UI 1.0を採用している場合には移行作業に注意する必要がある。大幅な変更が実施されているがデバッグ方法が工夫されたことですでに安定して動作するとされているほか、EnchantがjQuery UIの一部として取り込まれている。
テーマを作成するためのキラーアプリケーションThemeRollerが登場したのも特徴だ。ThemeRollerはWebアプリケーションとして実装されており、簡単な操作でテーマデータを作成できるようになっている。オンラインで調整したテーマデータはそのままダウンロードしてjQuery UIに組み込んで活用できるようになっている。
性能の面ではプラグインがすべて書き換えられたところも注目だ。安定性の向上とパフォーマンスの改善を目的としてすべてのプラグインがスクラッチから書き換えられた。jQuery UI 1.5に変更するだけでパフォーマンスと安定性の向上を実現できる。大幅な書き換えが実施されたもののバージョン番号が1.0から1.5とマイナー番号だけをアップデートしているのは、構造の再構築や安定性/パフォーマンス主眼の再実装がメインに行われたからだろう。今後のバージョンで新しいプラグインの追加などが実施されるとみられる。